イラク人女性のブログ(2006年12月29日金曜日)

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ただ一つ確実に言えることは、アメリカ人たちはイラクから撤退したがっているのだけれど、本格的な内戦にしてから出たいのだろうということ、なぜなら、もし撤退して状況が実際に良くなってきたりしたらかっこ悪いから、違う?

ここ2006年の終わりにきてわたしは悲しい。国の状況のためだけに悲しいのではなく、私たちのイラク人としての人間性の状態のために。わたしたちはみんな、4年前に私たちが誇りにしてきた思いやりや礼節を失ってきている。わたし自身を例にとってみると、4年ほど前には、アメリカ兵の死を聞くたびにわたしは身を縮める思いをしていたものだった。彼らは占領者ではあるけれど、彼らもまた人間で、彼らがわたしの国で殺されていっていることを思うと眠れぬ夜を過ごしていた。彼らは海を越えてこの国を攻撃しに来たのだから気にすることはないのだけど、実際に同情していたのだ。

わたし自身のこういった気持ちをまさにこのブログに書きつづっていなかったならば、かつてわたしがそんな気持ちでいたことがあったなんて信じられなかっただろうと思う。今では、かれらは単なる数字でしかない。この4年近くの間に3000人のアメリカ人が死んだ?本当?それはイラク人の1ヵ月の死者数にも満たないじゃない。アメリカ人には家族がいた?それはお気の毒さま。わたしたちもおんなじよ。道端の遺体や遺体安置所で身元確認を待っている遺体たちもね。今日アンバールで死んだアメリカ兵の命はわたしの従兄弟の命よりもっと大切だって言うの?わたしはそうは思わないわ。従兄弟は6年もの間思い続けてきた女性と婚約したまさに先月のその夜に撃ち殺されたのよ。

アメリカ人の死者数の方が少ないからといって、アメリカ人の死の方がより重要だってことにはならないわよ。

午後1時 リバー

(翻訳:ヤスミン植月千春)