旧東西欧州、旅券なしで往来可能に=シェンゲン協定が拡大
【ベルリン21日時事】ドイツなど欧州15カ国とポーランドやチェコなど東欧諸国との間で21日午前零時、陸路と海路での出入国審査が撤廃された。旧東西陣営の往来がパスポートなしでできるようになり、かつて両陣営を隔てた「鉄のカーテン」が名実ともに取り払われた形だ。
これは共通の出入国管理政策を行うシェンゲン協定が、2004年に欧州連合(EU)に加盟したポーランドやチェコのほかハンガリー、スロバキア、スロベニア、エストニア、ラトビア、リトアニア、マルタの計9カ国にも拡大されたことによるもの。来年3月30日には空港での出入国審査も撤廃される。
ドイツ、ポーランド、チェコ3カ国の国境地点にある独東部ツィッタウでは同日午前、メルケル独首相ら3カ国首脳のほか欧州委員会のバローゾ委員長らが出席し、記念式典が開かれる。