V2ロケット

実は、フォン ブラウンは数学が不得意だったらしい。彼は、ロケットの元祖ヘルマン オーベルトの著した『惑星間宇宙へのロケット』を読んで感動し、ロケット開発を目指す。ところが、ロケット開発にはニュートン力学が必須で、そのためには微積分をはじめ大学レベルの数学が必要だ。そこで、必要に迫られて、数学をガリ勉したのである。
 数学は天性が支配する世界である。中学校までは努力でカバーできるが、高校になるとそうはいかない。勉強しても伸びない学科の1つであり、逆に資質に恵まれれば、授業を聞くだけで高得点を得る。不快な話だが、まぎれもない事実だ。もし、フォン ブラウンが真の天才なら、数学と物理を駆使し、机上レベルで、失敗の数を激減させたはずである。

http://www.benedict.co.jp/Smalltalk/talk-43.htm