微分とは

線の傾きは、点 x = x1 を定めるごとに決まる値で局所的な情報だが、ある程度広い範囲の点における微分を観察すると、関数の形を知ることができる。関数のグラフの曲がり具合や、その周辺では値が最も大きい点(極大)の場所などは、微分という局所的な情報から知ることができるのである。

局所的な情報を集めると、大域的な情報へ繋がるのである。例えば、自動車のスピードを常に測っていれば、走行距離を求めることができる。走行距離はタイヤが回転した数を数えても分かる情報なのであまりありがたみはないかもしれない。これが例えば、河川に流れる水の量などであれば、下流で流れた全ての水の量を測るわけにはいかない。このように総量のわかりにくいものは、水の流れる速度を観測し続けることで、河川に流れるおよその水量を把握できる。