米保険会社の代理店と成り下った日本郵政の衝撃

まるで絵に描いたようなシナリオどおりの対米従属だ。きょう7月26日の各紙が一斉に書いている。日本郵政が米保険大手アフラックがん保険を全国の郵便局で販売することがわかったと。TPPの交渉が始まったばかりのこのタイミングでこの発表だ。あまりにも屈辱的だ。日本郵政が生き残りのためにかんぽ生命の業務拡大をしようとした時、民営圧迫といって真っ先に反対したのは日本のがん保険市場独占を狙った米国保険会社である。そして米国政府はそれを公然と支援した。その米国はTPPで例外なき自由化を日本に対して求めて来た。ところが自動車と保険分野に限ってはTPP交渉の事前協議とやらで、早々と日本に対し例外を要求し、日本はそれをあっさり丸呑みさせられた。すなわち日本政府は昨年11月にかんぽ生命ががん保険の独自商品販売を申請をしてもこれを認めない方針を米国に表明したのだ。これでどうやって日本郵政は生き残れるのかと思っていたら、米がん保険会社の代理店となるというわけだ。日本郵政が米保険会社の下請けと成り下がって日本の保険市場を独占し、日本の保険会社を公然と締め出すのである。しかもそれがこれから始まるTPP交渉における米国からの圧力をかわすための政治的配慮だという。どこまで日本政府は対米従属的であるのか。それを当たり前のように報道する日本のメディアもまた米国の代理店に成り下がっている。あきれ果てた日本である(了)

ついに始まってしまった。対米隷従。