医学部再受験

医学部再受験とマルチ商法はちょっと似ている。

1. 出遅れた人は不利な戦いを強いられる。

2. 成功者は恵まれた地位を得ているから、「こんなにいいですよ〜」と挑戦者を勧誘する。

3. 実は成功者よりも失敗者がずっと多い。

4. 成功者は、その影に積み重なった失敗者の山を知らない、あるいは無視している。

5. 冷静な成功者は、その事実を客観的に判断し、身内にはむやみに勧めない。

6. 多くの挑戦者は、成功した自分しか想像せず、失敗した場合の悲惨な状況を考えていない。

7. 多くの挑戦者は、「努力すれば成功する」と信じて疑わない。

8. 実際に成功するのは、努力以外にも+αを持っている人である。

9. 「努力すれば成功する」と信じて疑わない挑戦者は、大部分が失敗する。(「努力すれば成功する」と信じて疑わない人= 実はそうではないという客観的事実を見抜けない人、つまり分析力が不足していて受験にもマルチにも不向き)

10. 引き際を延ばし続ければ続けるほど、諦める場合の辛さは大きくなる。

 お金の話はこれくらいにして、学力の問題に戻る。本屋に行けばよく「0からのスタートで医学部合格」とかおいしいタイトルの本が並んでいる。パラパラめくればわかるけど、本当に0からの人はいない。旧帝大理系卒だったりするのが多い。しかも帝大卒でも数年かかったりする。また、あるサイトの再受験生のコミュニティに参加している人は千名を超える。しかし毎年合格するのは十名いくかいかないかである。失敗する人の方が多いのだ。予備校に通ったとしても受かるわけではない。むしろ予備校に通っていない人の方が受かってたりする。つまり自分でどこが足りないかがよくわかっていて、自分で勉強のカリキュラムを組みたてられ、計画的に勉強を進められる人が受かるのだ。

自分にそんな才能はあるのか。再受験をしようとする人はよく考えて欲しい。もののけ姫でアシタカが無謀な試みをするサンに言ったように、「退くのも勇気」なのだ

 とここまで悲観的に書いてみたけど、長い人生だから三年だけ自分の可能性にかけてみるのはいいと思う。やらなかったら一生後悔するはずだ。「昔は医者になりたくてねぇ・・・」とか愚痴りながら年をとっていくのはみっともない。玉砕だろうがなんだろうが挑戦してみてほしい。