あーあ。

まあそもそも俺も虐めと呼べるほどの虐めに遭ったことないから分からないっちゃ分からない話ではあるんだが。

子供社会での虐めについて大人が語る時、まず忘れちゃいけないのは、小中高までの子供というのは「大人になるとそうであったことを忘れてしまうほど行動範囲が狭い」ということだ。
10代半ばまでの子供が追い詰められて、思い詰めちゃうようなタイプの虐めなんてものは、環境が大学や社会になるだけで7,8割なくなる。

そりゃ種類の違う対人関係での困難(仲間外れとか)というのは生じるだろうが、そこには逃げる自由もあれば、別の居場所もある。内気な奴、ちょっとズレてる奴、人に言い返せない奴、いくらでも大人の社会では生きてるし、生きていけるじゃないか。
部活やめる、学校サボる、転職する。どれもハタチすぎれば当たり前の選択肢だし、それを追っかけてきてまで虐めるヒマ人なんていない。



あのボンボン物書き上がりのマッチョバカには、そんな当たり前すぎることすら分からないのだろうか。

子供の虐めというのはやっぱり特殊現象なんだよ。虐める側も大人では考えられないくらいしつこいし、虐められる側も大人では考えられないぐらい逃げ場が思いつかない。

何年か我慢するだけで絶対に抜け出せるんだけど、そんなことは知る由もなく、今現在抜け出すことはかぎりなく難しいんだ。

だからそんなことで苦しんだり死んだりっていうのはあまりにアホらしいことで、アホらしいことをさせないために大人は助けてやらなくちゃいけないと思う。

文科省に手紙の出すなんてのはそりゃ的外れなやり口だが、日常的な方法じゃ逃げられないと思うからこそ、アホな手段にも走るわけで。やった奴は本気だろうさ。

ま、今回とちじ様に届いたのこそ愉快犯であってほしいですけどね。



こういうことを書いていると、むしろ自分が少年期に犯したのであろういくつかの虐めの記憶が甦ってきて何ともいたたまれない。


http://d.hatena.ne.jp/ruitakato/20061115