人の目が気になる

みんなが自分のことをどう思っているかとても気になる、ということはありませんか。友だちが実は自分のことを嫌っているのではないか、避けているのではないか、と感じたことはありませんか。思春期の心の大きな特徴の一つに、「人の目が気になる」ということがあります。他人から自分がどう思われているかが気になり、それによって行動が影響されます。異性の目が気になり、時には「私って可愛い?」「オレってかっこいい?」と意識してふるまったりします(いわゆる自意識過剰です)。髪型や服装も気になります。人から嫌われたら困ると、相手の気に入るように行動してしまい、自由に行動できないこともあります。
 同時に他の人の行動も気になり、他の人に対する見方も厳しくなってきます。親や先生や友だちの服装が気になり、「ださい」などとケチをつけ始めます。集団の輪を乱す人に腹を立てたり、みんなと違った人を避けたくなったりします。時にはいじめにもつながっていきます。 なんとも面倒くさく、当のご本人たちも、もてあましそうな思春期の複雑な心なのですが、それまで親に守られていた心が、巣立ちの準備を始めているともいえます。家の外へ出て、他の人たちと上手につきあっていくためには、この時期はとても大切です。他者の目を気にすることで、客観的に自分をみつめることもできるようになっていきます。自意識過剰のこの時期を通り抜けて、ほどほどに人の目を意識し、適度に自己主張しながら、周りと協調していく力を身につけていけるのです。
 このように、「人の目が気になる」というのは、中学生にとってはごく当たり前のことです。でも、もしあまりに人の目が気になるのなら、とても辛いことですね。親や友だちに相談しにくければ、先生やカウンセラーに相談してみて下さいね。

中部日本放送が制作したTBS系の)ドラマの『キッズ・ウォー』のオヤジ狩りのシーンを見て、自分にもできると思った。

 オヤジ狩りに失敗し、大阪府警に逮捕された16歳無職の少年たちは、こんな風に証言をした。


 過激化する放送内容が、犯罪を助長している事を示す典型例である。

 このドラマは、中部日本放送に言わせると、主人公の少女がいじめに立ち向かうストーリーで暴力を助長するものではありません、との事だ。しかし、視聴者からは、暴力シーンが多く低俗番組、との批判が絶えなかった。このドラマを見た視聴者全てが、暴力シーンに影響されて粗暴犯と化すとは思わない。しかし、いじめに立ち向かうストーリーであると認識する人が全てだとも思わない。

 ただ、少なくとも放送局の意図は、過激な暴力と言う演出によって打ち消されてしまうことがある。視覚に訴える暴力シーンは、具体的に訴えるが故に物凄くインパクトが大きい。そして、伝えたい内容が、暴力なのか、いじめ克服なのか、視聴者を混乱させる。放送局がこうした事実を知らない訳がない。

 表現の自由と言うものがあるのであろうが、自由は一定のルールの上に成り立っている。数字を取る為に何でもありと言うのは表現の自由ではなく無秩序と言うもんだ。