【社説】女子中学生集団暴行事件を招いた学校側の無為無策

京畿道安山の女子中学生が同級生4人から暴行を受けている映像がインターネット上に出回り、全国の子どもを持つ親たちに衝撃を与えている。映像には加害者の女子生徒たちが約4分間にわたって同級生のほおや首を55回殴り、ブラウスを脱がす様子が収められていた。殴られた生徒が顔を覆って泣いているにもかかわらず、加害者の生徒たちは笑いながらののしっていた。


 被害者の生徒とその父親は現在、心労で病院に入院しているという。特に被害に遭った生徒は、しゃべることもできず、食べたものを吐くなどの後遺症に苦しんでいる。


 暴行事件そのものも深刻だが、10代の女子中学生が暴行の場面を撮影し、その映像を他人に見せて自慢しようと考えたという事実は衝撃的だ。加害者側の3人の生徒たちはリーダー格の1人が暴行を行っている間、その様子を携帯電話で撮影し、後で1本のファイルに編集して友人たちに送ったという。生徒たちは警察に「友人たちに見せるために撮影した」と話したという。


 被害に遭った生徒が「(加害者の生徒たちに) 「学校や家族には言うな」と脅迫した」と話していることから、暴行の事実を口止めするために撮影し、送信したと見られる。その結果、少なくとも100万人がこの映像を見ることになり、被害者の生徒の名前まで公開され、この生徒とその家族に耐え難い心の傷を残すことになった。


 暴行を主導した生徒は、以前通っていた学校でも校内暴力事件を起こし、1年前にこの学校に転校してきたという。学校側は今年8月、被害に遭った生徒が同じ生徒たちにいじめに遭っていると訴えたにもかかわらず、今回暴行を主導した生徒を呼んで注意しただけで、特別な措置はとっていなかったという。学校側の無策と無関心が、問題をここまで悪化させたのだ。


 女子生徒間の暴力事件は今年、1999年当時に比べ3倍に増加している。校内暴力を抑える上で、一番の重要なのは学校や教師たちの取り組みだが、今回の事件でもやはり、学校や教師はただの傍観者に過ぎなかった。