ムーランルージュのショウ

自分たちの席は前から2列目ではあるが、1段目の一番左端。
自分より左に踊り子が3人入れる余地があるぐらいの位置。
周りは白人ばっかり。その中に日本人がポツポツと。
そんな中をディナーショーが幕を開けた。
ひげ面のダンディーな中年のオジサマと、ソバージュをかけた金髪の40歳ぐらいの女性が交互にディナーショーっぽい歌を歌っていて白人客それに合わせてハミングしたり、歌ったりしている。とってもムーディな雰囲気だ。舞台と最前列の席との間には人が20人ぐらい立つことが出来る空間がある。
そこに前方にいた人たちはつめかけ踊りだす。ペアになって腕を組んで踊りだす。通路を挟んですぐ横にいた若いカップルも。

ブルジストンが、日本人も決してノリが悪いわけではないんですがねーとか言い出す。確かにと思い出したら?????何か日本語っぽいよこの歌。
「この歌!」と言ったら横のおばさんが「日本語、日本語」と言う。
「ときのながれに身ーをーまかせーー♪」「あなたのむねに寄り添い〜♪」
テレサテンだ」と言うとおばさんは無反応。ブリジストンは横のじいちゃんと何かしゃべっているので酔いもあってか舞台に夢中になる。ちなみにワインはスパークリング>シロ>ロゼ>アカの順に好きです。女3人がスプライトなぞを頼んでしまったためここはワインは2本しか頼めなかった!ちぃ!

歌はサビにはいり、歌に合わせて体が自然にスイングする。左に右に。酔っているのだから顔も笑顔だ!すると金髪ソバージュの歌手の顔がこちらに向き、僕と目があった!そのとたん「フッ!」という吐息が歌の中に入ったのがわかった。
「ときーのなーがれに身を任せ〜、(フッ!)あなたの胸に寄り添い〜♪」というような感じでボクと目が合うまではシリアスに歌っていたにもかかわらず何かニヤニヤ笑い出しこちらを意識しだした!
するとブリジストンがすかさず、あの人絶対にこの辺が日本人だということを意識していますよと言い出す。

うちらもノリがいいことを示そうぜ!と言って歌が終わった瞬間!「いぇーい」「ほほほー」と歓声を挙げボクはガッツポーズをとって見せた。するとお姉さん、素敵な笑顔で任せてよ!みたいな感じでちっちゃくガッツポーズを取り、「イェーイ」と口を開いた。視線はもちろんうちの島である。
そしておじぎ。袖に消えていくときも僕らのほうに向かって手を振ってくれた!

なんて悩ましげな、いや魅力的なショーか。
斜め前の白人男性はカップル女性に何じゃこりゃ?みたいな感じで両手のひらを上に向けている。何の歌だかわからないでしょう。
ブリジストンもやつらもスペイン語とかフランスgとかではないことはわかってるんだよともっともらしいことを言う。