マスコミってなんだ? マスコミの正体とは

 おいらがこのHPを作っていると、ご主人様はいつも怒るんだ。「はやく次の原稿書けよな」って。でもおいらは駄犬だから、パソコンを使うのも上手じゃなくて、なかなか次の章に進むことができない。「それじゃあ、いつまでたっても最終章になんかたどりつけやしないぞ」っとご主人はイヤミで笑う。しかたないから、おいら、最終章を先に書くことにするよ。

 なんでこんな章を書きたかったかというと、これこそが、ご主人様とおいらのいちばん伝えたいことだったんだ。これを読んで、みんなも、マスコミに対しての正しい認識をもって欲しいんだワン。

 まず、人間の世の中には、テレビとかラジオとか、新聞とか雑誌とか、いわゆるマスメディアっていうものがあるよね。これっていったいなんだと思う?

 「世の中の正しい姿を伝える道具かな?」ある若者はそういうんだ。
「みんなのための娯楽のひとつかしら?」別の女性は答えたんだ。

でもね、答えは全然違うんだワン。

では、「マスコミってなに?」という質問の正しい答えは、「広告・宣伝媒体」だということなんだワン。

 そう、業界ではメディアのことを「媒体(ばいたい)」って言っていて、テレビも「媒体」、ラジオも「媒体」、雑誌も「媒体」、新聞だって「媒体」ってわけ。そして、なんの「媒体」かというと、「広告・宣伝をのっけるための」媒体だということ。あっ、NHKだけは別ね。

 世の中にはたくさんの「売りたいモノ」がある。そして、それを売るためには「広告宣伝」が必要だというわけ。なら、その「広告宣伝をするための道具を作ってしまいましょう」ということで、そのためにテレビやラジオや雑誌が登場したというわけなのだワン。

 街角に看板が立っているよね。「ペットフードなら○○へ」とか、「歯が痛くなったら××歯科へ」みたいなやつ。また、たまに家にチラシが入るよね。「おいしいピザはドレミピザ!」なんてね。テレビやラジオや雑誌や新聞は、あくまでもあの一種にすぎないんだワン。街角の看板は、見る人もそんなに多くないし、チラシはまくのが大変だ。だから、もっと効率よく広告・宣伝をする方法はないか?って生まれたのが、テレビやラジオや雑誌なんだよ。(読むべし→あるある大事典のニセ実験と洗脳、カリスマDJにだまされるな)

 まぁ、よく考えたらヘンな話だよねぇ。広告を見る道具を買うために、みんなは何万円も払っているんだから。そして夕食後に家族団らんしながら、広告を見ているんだから。おいらみたいな犬にとっちゃ、テレビなんかタダでも欲しくないんだけどね。

 ところが、この事実を多くの人間たちが忘れてしまっているのでござる。…というか、ご主人様さえも昔は気づいていなかったらしい。小さい頃からテレビやラジオや雑誌があって、それを見たり読んだりすることが娯楽だと思って育ってしまった現代の人間たち。すると、いつのまにかテレビや雑誌は「自分たちを楽しましてくれるステキなものだ」と思いこまされて、生活に深く浸透してしまっていたんだワン。今や人間たちにとって、テレビがない毎日なんて考えられないだろう? まぁ、一種の洗脳だぁね。

 「洗脳なんて大げさな!」と笑う人は、一度ためしに、一日中テレビを見ないで過ごしてみるといいよ。きっと、なんか物足りなかったり、不安になってしまうはずだ。そして、なんとなく自分が世の中から取り残されたような気がしてしまうはず。そのうち寂しくなって、ついテレビのスイッチを入れてしまうはず。それこそ洗脳そのものだよ。

 そして、みんなはちょっとした娯楽の提供と引き替えに、大量の広告・宣伝を無理矢理見せられているわけだワン。当然、そこで伝えられている内容なんて、偏っていてウソばっかりなのはあたりまえ。広告主に都合が悪い内容は出さないし、広告主が喜ぶ内容をでっちあげられている。さらに、おもしろくないモノをおもしろく見せ、ないものをあるように見せる。なんたって、作ってる人が、いいかげんなやつらばっかりなんだから。でも、そんな嘘つきのテレビ君たちに文句を言うのはおかしい。だって、みんな「タダで」情報をもらったり、楽しませてもらってるんだよ。それこそムシのいい話でござるよ。

 テレビなんて、一応それらしくニュース番組なんてやっちゃって、まるで「僕たちは真実を伝える道具です」のようなフリをしてるけど、もちろん本音は「この広告を見て下さい。モノを買って下さい」なんだから。 そうそう、よくテレビに向かって「CMが多すぎる!」とかいって文句を言う人がいるけど、あれは、間違ってるんだワン。だって、テレビは「CMを見せるための道具」なんだからさ。たくさんCMが出れば出るほど、その本来の姿なんだもの。

 そもそも、マスコミが真実を追究したり、人のためになるようなことをする必要や義務なんて、まったくないのだワン。彼らは公務員じゃないんだから、商売でやってるんだから、人のためにつくすイワレなんて、これっポチもないのである。個人の会社がお金儲けの手段として、テレビやラジオや雑誌やら新聞やらという道具を使っているだけなんだもの。そんなところに、真実を期待する方がおかしいんだワン。もし、それがいやなら、みんなでお金を出し合うなり、税金を投入するなりして、公的な機関をつくってやってもらわなきゃダメなのでござるよ(ほんとはその役割がNHKなんだろうけどね)。

 人間の世界では、よく先生や親が「新聞を読みなさい」なんて言うらしいけど、…それはもちろん大切なことでもあるけど…、同時にとっても危険なことなんだよ。だって、新聞ってのは「単なる誰かの商売道具」なんだから。そんなものを信じちゃっていいのかなぁ? おまけに新聞には「新聞にのるようなことしか書いてない」んだからね。ほんとは、新聞に載らないようなことにも、大切なことはたくさんあるんだよ。おまけに新聞がウソを書いていることだってあるんだ。でもみんなは「新聞は正しい」と思っていて、「新聞に載ってないようなことなら大したことじゃないんだろうな」なんて、安心しちゃってるワン。

 それでも昔はね、マスコミ人というのは気骨があって、新聞君なんかは「ペンは剣より強し」なんていっちゃって、圧力には屈せず真実を伝えることが使命だと思っている人も多かったんだ。ところが、世の中が平和になっちゃうと、そんなことは忘れて、お金儲けばっかり考えるやつらばっかりになっちゃった。いや、それより世の中のしくみが巧妙になったんだろうね。あからさまな情報操作なんてすぐにバレちゃうから、だます方も上手になったというべきなのかな? もちろん、マスコミの世界すべてがそうじゃない。がんばって真実を伝えている人もいるし、いい番組や雑誌や本もあるワン。でも、普通のきみたちには、どれが正しくて、どれが正しくないか、見分けがつかないでしょ?

 もし、「自分は物知りだ」と思っている人間君は、一度振り返ってみて欲しいワン。じつは、自分が得た知識って、ほとんどがテレビや本など、マスコミを通して知ったものばかりのはず(最近はインターネットも多いらしいね)。自分のもっている知識のうちの何パーセントが、自分が実際に見たり体験したりして得た知識だい? じつはそのほとんどは、実際に自分で見聞きしたモノじゃないでしょ? おいらは犬だから、実際に散歩に出て自分が見た風景や、匂いなんかが自分の知識になっているけれど、人間君はそうじゃないはず。それってとっても危険なことじゃないかなぁ? だって、嘘つきたちのいうことを信じちゃってるんだから。

 じつはね、おいら、ご主人と一緒に暮らしているせいで、ここに書いたことの100倍もの、マスコミや世の中の色々なウソや隠れた真実を知っているんだワン。やばすぎてここには書けないようなものも、たくさんあるでござるよ。でも……それらすべてを君たち人間クンに伝えることは、残念ながらできないんだワン。

 だから……、おいらの願いは、みんなももうちょっと賢くなって、世の中をじっくり観察してほしいんだワン。もっと自分の目で色々見て、自分自身で体験して、自分の力で確かめて欲しいんだワン。その上で、自分の意見をもって欲しいのでござるよ。誰かが言ってることをそのまま信じちゃうんじゃなくて、自分の目で見て欲しいのでござるよ。少なくともマスコミに登場している物事がすべてで、真実だとは思わないことだワン。彼らが言わないことやウソはたくさんあるんだ。そして、マスコミに登場する音楽も、服の流行も、世の中のブームも、すべてが「なにかを売るために巧妙に作られたモノ」だということを忘れないで欲しいんだワン。世の中のほとんどの人は、そんなマスコミに知らず知らずのうちに踊らされて人生を過ごしてるってことも……。

 それこそが、おいらが最後に言いたかったことなんだワン!
あっ、ご主人様が帰ってきたワンワン。じゃ、ちょっと散歩に行ってくるワンワンワン!!