吉川市、男性から41年間税過徴収か 返還は20年分に「納得できない」

吉川市の男性(63)と父親(90)が1973年以降、41年間にわたって市から固定資産税などを徴収されていた可能性があることが19日、分かった。男性が記者会見で明らかにした。

 男性によると、過徴収の総額は都市計画税も合わせて約1千万円に上るとみられるが、市は「20年間分しかさかのぼって返還できない。資料も20年間分しか残っていない」と男性に説明しているという。

 男性が市から説明を受けたのは今年3月。固定資産税と都市計画税には住宅用地の面積に応じて減税する特例があるが、付属的な家屋とされる男性方の物置に特例が適用されていなかった。

 市は3年に1度行われる本年度の評価替えに合わせ、市街化区域内の調査を行い、調査の過程で課税の誤りを発見した。

 規定に基づき、市は94年度以降の過徴収分約490万円と加算金を返還する方針を示しているが、男性は「20年間分しか返還されないのはおかしい。納得できない」と受け入れを拒否している。

 市は「適正な課税に努めないといけないが、チェックに漏れがあり、申し訳ない。今後は職員の共通の認識の中でダブルチェックなどで防ぎたい」とコメントした。

 市が把握している市内の住宅用地の誤りは男性方のみという。

一度取られたものは返ってこないという教訓だね、これは!