中学校の入学式


小学校までは登校時は同じ地域の子供たちと一緒に集団登校を行っていた。これは児童が事故や事件(主に誘拐など)に巻き込まれることが多発したためである。これを登校班と呼んでいた。
この登校班が中学校になってからは無くなり、バラバラに登校してくるようになった。別に一人で通学することは嫌ではなかったが、小学校のときに一番仲が良かった友人N君と待ち合わせをして登校するようになった。そこにしばらくして突然自分も混ぜてくれというような感じで、S君も加わり3人で登校することになった。

この1991年4月7日を境にして周囲の世界は劇的に変わってしまった。
自分の側の大きな変化は2つ。
1つめ、他人と上手く雑談することが出来なくなったこと。
2つめ、突然周囲の眼が気になりだし、自分のことを他人がどう思うかに捉われるようになったことである。

そして周りの変化。
基本的に小学生のメンバーがそのまま上に上がるだけで、お互いの性格を知り抜いている気心しれた関係だったはずなのだが、皆すっかり様子が変わってしまった。皆イライラし出し、豹変という言葉があるが、まさにそんな感じでみんな顔かたちは同じなのだが、「中身は別人のようになってしまったな」と当時思った。

そして環境。自分は中学校というところをもっとアカデミックなところだと思っていた。皆、勉強にまじめに取り組みだすんだろうと思っていた。ところが実態はまったく違っていた。
とにかく私語が多くまず授業が成り立たない。そして休み時間のたびに受ける暴力。
校門をくぐった途端に学校自体から発せられる負のオーラも独特なもので、はっきり言えばその場にいるのが怖いぐらいであった。


朝の登校時、困ったことがあった。自分のことを待ち伏せして、一緒に登校しようとする奴がいるのだ。今の用語では完全にストーカーである。名前を金子という。明らかに何かの障害を持っているような感じで同級生からは浮いた存在。そいつと付き合っていると自分まで格下のように思われる。当然友人も皆無。

当時は何でここまで執拗にストーキングを行い、まとわりついてくるのか理解不能であったが、今考えるとこいつも友達がいない奴と周りに思われるのが嫌だったのだと考える。

学校の内外でしつこくまとわりつかれる。学校の休み時間には自分の席から