「平均」とは

一つ数学ネタを。

AとBという二つの数(ともにゼロ以上)があるとします。
AとBの平均といえば、普通は「(A+B)÷2」ですよね。数学的にはこれは「相加平均」といいます。
他にも「相乗平均」というのもありまして、これは「√(A×B)」なんです。
つまり、2と8の相加平均は5(=10÷2)ですが、相乗平均は4(=√16)ということになります。

さて、高校の数学の時間に、先生がこのようなことを・・・。
「普通、学期の成績は、中間試験と期末試験の点数の相加平均でつけますよね。これ、相乗平均にしてみたらどうでしょうねぇ」

もちろんこれは先生の冗談ですが、もし本気でやられたら生徒はたまったもんではありません。
まず、相乗平均が相加平均の値を上回ることは決してありません。だから相加平均のときよりかなりの確率で点数は悪くなります(同じになることはありますが、それは元の数二つが同じ値のときだけです。なぜそうなるか、じっくり考えてみてください)。
さらに、最悪のケースとして、中間試験が0点でも期末試験が100点なら、相加平均の場合は学期成績が「50点」となります。しかしこれが相乗平均だと・・・

おかげでこの「相加平均」と「相乗平均」、高校を卒業してn年(nは4以上の実数)になるというのにいまだに忘れられません。先生ありがとう!?