北京に行こう

そう思い立ったのが出発の1週間ほど前。18日の金曜日。
前日は夜9時半までの残業。中国に旅行するのは欧州の時と違ってちょっと不安。

17時に集合だったが、実際に成田空港のHISカウンターに13時過ぎに到着。この時間だと良い席が取れますよと言われ、出発カウンターへ直行。今回の旅は添乗員がつかず、席を自分で選択できるのだ。係員の女性と一緒に選んでもらい、足がラクに伸ばせる非常口近くを選ぶ。


搭乗口まで歩いていくが外国人用のお土産店のネーミングが凄い!AKIHABARAやFUJIYAMAって・・。行きで荷物が重くなるだけなのだが、柿の種が3パックになってみかんの網に入っているので購入。500円なり。その後、搭乗口まで行ってちょっと引いた。日本人らしき人がおらず中国人ばっか。隣が中国人だったらどうしよう。嫌だな。そう思った。日本に観光に来て帰ろうとしているであろう中国人の団体がトランプで白熱している。前にTVで見た姿とそっくりだ。ところまかまず「はーっ!」「イヤァ〜!」などと言ってメンコを叩きつけるようにトランプゲームに夢中になっている。


不安になってHIS新宿店や成田空港のサービスカウンター、さらにはHIS成田空港緊急連絡先や実家にTELしまくる。どうやら間違いないらしい。搭乗口近くの係員の子に添乗員さんは日本人であることを確認すると「ツアーの人もいますし、スッチーさんもみんな日本人です」と親切に答えてくれた。


腹ペコだったのでドイツに行くときに利用した搭乗口のほうにある売店兼軽食店でミートソースを。
その後、さっきの搭乗口に戻ると、日本人らしき人がチラホラと。やはり来る時間が早すぎただけなのか。


その後、時間になり搭乗。横は中国人だか日本人なんだかわからないおじさん。服装から判断するに日本人には見えない。ただ、スッチーとのやりとりなどを通して僕が日本人であることがわかると、突然話しかけてきた。その後、フリーター問題や日本の政治の不信について延々と語りだした。これが何と到着まで続くことに。あぁ、いい加減に黙って。静かにしてたいの。そんなことはおかまいなしにペラペラと話し出す。


何でもこのおじさん、中国人と結婚しており北京にマンションを所持しているそうな。普段は東京で物流のシステムの会社を経営し、休みになるとこうして北京に行くとか。北京のほうがよほど自由があって生きやすいとか。1943年生まれ。だけど娘は17歳。結婚が遅かったから中国人と結婚したのかと思う。


4時間ほどの搭乗の後、北京空港に。飛行機から降りて長いハシゴ廊下を通ると、ゲートがなぜか閉じられている。ドアのノブに鎖が取り付けられ、南京錠でロックアウト。こっちは疲れているし、イライラしてくるしで、みんなの不満は絶好調。白人は笑っていたが、最前線にいる中国人は怒り爆発!その後、15分ぐらいしてゲートは開いたんだけど、パスポートチェックの時に係員に凄い罵声を浴びせかけていた中国人がいた。これがまた凄い迫力!日本人はあんなに怒らないよ、きっと。


その後、パスポートチェックをくぐり抜けるとターミナル3Dからターミナル3Cに3両編成のゆりかもめみたいな立ち席専用の電車で移動。乗車している時は、周りに日本人がほとんどおらず、どの人がツアーの人だかわからなかったが、一人ボールペンをさしてい夫婦を発見!1969年生まれだからほぼ10個違う。向こうもこちらの存在に気づく。荷物を受け取り、待合場所に行くとHISの看板を持った中国人のおじさんが2人。どっちかなーと凝視していると向こうも反応してこっちに話しかけてきた。名簿にある名前と確認してよりカタコトのほうのおじさんのほうのツアーと判明。ツボの前で全員集まるまで待機することに。


今回のツアーの構成メンバーを見るとドイツの時とは違い年齢構成が若い。ギャルっぽい、人が冷たい感じがする。などなど、あまりいい印象をパッと見では抱かなかった。時間になりバスに搭乗。中で携帯をいじっていたら、前の席に座っていた30代と思われる女性に「マナーモードにしてもらえませんか」と言われカチンと来る。あぁ、このツアーはハズレだと!


車窓から見る北京空港郊外の街は思ったよりキレイで都市的だ。ただ、トラックの後ろに15人ほどの乞食同然の労働者がスコップをかついでこちらの車両を妬みと羨望、悲しみが混じったような視線で見つめてくる。思わず、目をそらしてしまった。日本にもまずしい人はいるけど、こんなにひどい格好はしていないよなぁ・・。