日本の理系教育を破壊しようとしている米国の狙いがあると思われる

数研出版の理科・数学の教材は、概してわかりづらいと思います。解説が意味不明であることが、しばしばあるのです。ただし、唯一、【002】『化重』だけは、好評の定番書でした。といっても、筆者の目から見て、【002】『化重』の解説は、「すでにわかっている人」へ向けての「簡素で意地悪な解説」です。「これから化学を基礎から学ぼう」という人には、【001】『新標準演習』のほうが断然オススメです。
■結果として、【001】『新標準演習』の登場によって、『化重』が王座から滑り落ちてしまったので、数研出版には、もはや定番書というものがなくなりました。
■したがって、書店で教材を選ぶときには、「数研出版は自動的に避ける」というやり方をしても大丈夫です。
――ただし、下記のような教科書は数研出版からしか出ていません。
中高一貫教育をサポートする 体系数学(検定外教科書)/数研出版』(全8冊)
『精説 高校数学(検定外教科書)/数研出版』(全4冊)
――『ラーナーズ高校英語/数研出版』は、定番書とまではいえません。類書が他社から出ていれば、そちらに乗り換えてもOKです。

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数学・理科|教科書との向き合い方
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■数学・理科では、「参考書の例題を暗記する作業が先、教科書の説明を読解する作業が後」が順当です。
――それと相似形で、英語・古文では、「用例を暗記する作業が先、その用例が含有する文法論点を理解する作業が後」が順当です。
■「参考書の例題=個別的具体例=具象(ぐしょう)」を先に学んでからでないと、「教科書=一般則=抽象(ちゅうしょう)」を理解することは、原理的に不可能です。
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■数学・理科の検定済教科書では、連関する単元を、意図的にバラバラに配置してあります。
――それを打破しようと、『新体系・高校数学の教科書/講談社ブルーバックス』(全2冊)なども出ています。
文部科学省は、まさか、米国の要請を受けて、日本の理系教育を破壊しようとしているわけではないですよね? ね? ね? ね?
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■数学の教科書を使用する場合には、I・A・II・B・III・Cという区分けになっているもの(検定済教科書)は、使用しないでください。単元ごとの連関がズタズタに寸断されており、学習が不効率になります。
――『中高一貫教育をサポートする 体系数学(検定外教科書)3〜6/数研出版』(全4冊)、または、『精説 高校数学(検定外教科書)/数研出版』(全4冊)を使用します。

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■理科では、基礎固めには、検定済教科書を使わないでください。IとIIとに分割されているからです。
――市販の体系的な参考書を参照して、「本来ならば、こういう単元配置になるべきだったのだな」という情報を得てください。
――センター試験などでは、検定済教科書の内容が、わざわざ問われます。「検定済教科書が不要」とは思わないでください。検定済教科書は、学習の終盤に必要になります。